硬水と鉱水の違いは?それぞれの特徴を分かりやすく解説

湧き出るミネラルウォーター

硬水と鉱水はどちらも「こうすい」と読みますが、同じものではありません。

この記事では、硬水と鉱水の特徴や違いを分かりやすく解説します。また、それぞれどういった場面に向いているのかといった点についても解説しています。

健康のために水を飲もうとしているものの、どういった水があるのかわからないといった人はぜひ参考にしてください。

硬水と鉱水の違い

硬水と鉱水はどちらもこうすいと読みますが、両者は異なるものです。ここでは、硬水と鉱水の概要から両者の違いについて解説します。

硬水とは

硬水とは、水の硬度によって分類されるものです。硬度とは、水質を表す指標の1つであり、水の中にカルシウムとマグネシウムがどのくらい含まれているかによって決められます。

水は、硬度の違いによって、軟水・硬水といった形で分類されます。カルシウムとマグネシウムの量が多い水は硬水、少ない水は軟水です。WHO(世界保健機構)による軟水・硬水の定義は以下の通りです。

  • 軟水:硬度60mg未満/1リットル
  • 中程度の硬水:硬度60mg~120mg/1リットル
  • 硬水: 120mg~180mg/1リットル
  • 非常な硬水:180mg以上/1リットル

この定義は日本の定義とは異なるため注意してください。日本の場合分類がもう少し細かくなっています。ちなみに、日本で飲まれている水は軟水が一般的です。

鉱水とは

鉱水とは、原水の種類のことです。ポンプなどを使って取水した地下水の中でも、溶存鉱物質(ミネラル)を含んだものとなります。鉱水は原水の種類を指し、鉱水はミネラルウォーターに使用される水でもあります。

なお、鉱水は農林水産省の定める「ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン」の中で7つある「主な原水の種類」の1つとなっています。7つの原水の種類は以下の通りです。

  1. 浅井戸水(浅井戸からポンプなどで取水した地下水)
  2. 深井戸水(深井戸からポンプなどで取水した地下水)
  3. 湧水(不圧地下水、被圧地下水の区分に関係なく自噴している地下水)
  4. 鉱泉水(自噴する地下水の中でも水温が25℃未満の地下水で、なおかつ溶存鉱物質などによって特徴付けられる地下水)
  5. 温泉水(自噴する地下水の中でも水温が25℃以上の地下水、もしくは温泉法第2条に規定される溶存鉱物質等により特徴付けられる地下水のうち飲用適のもの)
  6. 伏流水(上下を不透水層にはさまれた透水層が河川と交わるときに透水層内に生じる流水)
  7. 鉱水(ポンプなどで取水した地下水の中でも溶存鉱物質などによって特徴付けられる地下水)

ミネラルの役割

鉱水はミネラルを豊富に含んでいる点が特徴です。このミネラルは、志望の燃焼や便秘の解消などに役立つとされています。

そのため、健康対策として鉱水を飲むことは効果的だといえるでしょう。ただし、飲み過ぎには注意が必要です。ミネラルをとりすぎるとお腹が緩くなる恐れがあります。

硬水のメリット・デメリット

軟水が一般的な日本ですが、硬水を飲むこともできます。ここでは、硬水のメリットとデメリットを紹介します。

メリット

硬水は、ミネラル不足をカバーするのに役立ちます。食生活の変化に伴い、日本人の中にはミネラルの摂取量が不足しているケースが少なくありません。そのような時にミネラルを含む硬水を飲むことで不足している分を補うことができるでしょう。

また硬水はマグネシウムを豊富に含んでおり、便秘解消にも役立ちます。これは、マグネシウムが体内に吸収されにくく、吸収されないまま腸に到達することで、腸を刺激し排便を促してくれるためです。

参考:便秘に効くのは硬水?軟水?それぞれの違いや特徴を解説

デメリット

メリットの一方で、硬水にはデメリットもあります。例えば、日本人の多くは軟水に慣れているため、口当たりが重く、やや苦みを感じる硬水が合わないかもしれません。

同じ理由からお茶を淹れる際の使用にも適していません。お茶は軟水を使って淹れることで、渋みや苦みのバランスが取れているとされており、硬水だとバランスが崩れてしまう恐れがあります。

また和食を作る場合も香水との相性が悪い可能性があるため注意してください。

そのほかにも、硬水を飲むことで下痢につながるケースもあるでしょう。硬水はマグネシウムを豊富に含むことから便秘対策になると説明しましたが、もともとお腹が弱い人は、かえって腸が刺激されることで下痢になる恐れがあります。

まとめ

今回は、硬水と鉱水の違いについて解説しました。硬水は水の硬度によって分類されたものです。一方の鉱水は原水の種類のことです。

どちらも同じ「こうすい」ですが、異なるものであるということを理解しておきましょう。鉱水は、ミネラルを豊富に含んでいる点が特徴です。また硬水もミネラルにくわえて、カルシウムやマグネシウムなどを豊富に含んでいます。

硬水は便秘対策などにも活用できますが、お茶を淹れたり和食を作ったりする場合には向いていないため注意してください。

口当たりが柔らかで飲みやすい硬水をお探の方は、ぜひ二千万年水をご検討ください。

参考文献
一般社団法人全国清涼飲料連合会:ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン
サントリー:軟水・硬水・鉱水の違いはなんですか?
coop商品:「鉱水」と「硬水」は違うのですか。「硬度」とは何ですか。