軟水と硬水は、水の中に含まれるミネラルの量が異なります。また便秘解消を目的とする場合、軟水よりも硬水の方が効果的です。
この記事では軟水と硬水の違いや、便秘対策になぜ硬水が効果的なのかといった点について解説しています。便秘に悩んでいる方、便秘解消に水分摂取が効くと耳にして試してみようとしている方はぜひ参考にしてください。
目次
軟水と硬水の違い
水には大きく分けて軟水と硬水の2種類がありますが、両者の違いは水の硬度です。水の硬度とは、水に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量を表す数値のことです。1,000mlの中にどのくらい含まれているのかによって軟水と硬水に分類されます。
日本の場合、硬度が100mg/L以下であれば軟水とされます。ただし、WHOが定義する条件は日本の条件と異なっています。ちなみに、日本の水はそのほとんどが軟水です。そのため、軟水を飲み慣れている人が多いでしょう。
軟水・硬水の特徴
軟水と硬水は同じ水でも、それぞれ特徴が異なります。ここでは具体的にどのような特徴を持っているのか解説します。
軟水はミネラルが少ない
軟水は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンといったミネラルが少ない点が特徴です。そのため、飲んだ時の口当たりがまろやかであり、癖のない味となっています。
好き嫌いがわかれにくい水だといえるでしょう。
硬水はミネラルが多い
硬水はミネラルが多い点が特徴です。ミネラルには苦味や渋みがあるため、含まれている量が多いほど味に癖が出てきます。口当たりも重いことから、好き嫌いがわかれる水だといえるでしょう。
日本人の場合、硬水に慣れていない人が多いため、苦手に感じられるかもしれません。
便秘解消に役立つのは硬水
便秘に悩んでいる人の中には、水を積極的に飲んでいる人もいるかもしれませんが、便秘解消という観点からすると軟水よりも硬水の方が効果的だといえます。
これは、硬水に多く含まれているマグネシウムが便秘に効くとされているためです。マグネシウムは便を柔らかくする役割があり、実際に便秘薬にも含まれています。
なお、普段軟水を飲んでいる場合、いきなり硬度の高い硬水を飲むと体調が悪くなる恐れもあるため、少しずつ硬度を上げていくことが大切です。
軟水は便秘解消に効果は期待できない
硬水に対して軟水は便秘解消効果はあまり期待できません。先ほども説明しているように便秘解消の1つの鍵となるのがマグネシウムのようなミネラル分であるため、ミネラルが少ない軟水では便秘解消につながりにくいといえるでしょう。
摂取する水分量が少ないと便秘につながる
軟水は便秘解消につながらないと解説しましたが、水分を摂取すること自体は悪いことではありません。これは便秘の原因の1つが水分の摂取不足であるためです。
水分摂取量が少ないと、便が固くなるため便秘になりやすくなります。また水分不足は代謝の低下を招き、腸の活動が停滞し便秘につながるため注意してください。
1日の水分量は?
では、どのくらいの水分量を摂取するべきなのでしょうか。一般的に、人間が1日に必要とする水分量は1.5~2Lとされています。
そのため、便秘解消を目的として水分を摂取するのであれば、最低でもこのくらいの量は飲んだ方がいいでしょう。これだけの量を毎日飲んでいる人は意外と少ないため、意識的に摂取することが大切です。
例えば、食事中はもちろんのこと、朝起きた時や就寝前などタイミングを決めて定期的に飲めるようにするなどしてみてください。2Lの水が入るウォーターボトルを持ち運ぶのもおすすめの方法です。
硬水のメリット・デメリット
便秘解消にも効果的である硬水には、メリット・デメリットの双方が存在します。そこでここでは硬水のメリット・デメリットを紹介します。
メリット
硬水の主なメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
- 便秘解消につながる
- 動脈硬化の予防
- ミネラルの補給
便秘解消に関しては先ほども説明しているように、硬水は、便を柔らかくする役割を持つマグネシウムを豊富に含んでいます。そのため、便秘解消にも役立つとされています。
また、硬水に豊富に含まれるミネラル分は血液を綺麗にする効果もあるため、動脈硬化予防にもなるでしょう。
そのほかにも、ミネラルの補給にも硬水は役立ちます。日本人の中には、ミネラルが不足している人も少なくないため、硬水から簡単に摂取できる点は大きなメリットといえるでしょう。
デメリット
硬水のデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 料理には適していない
- お腹を壊す可能性がある
硬水はミネラル分が多いことから、独特の風味や味があります。そのため、料理にはあまり適していません。
硬度の高い硬水を料理に使用すると味付けに影響が出る可能性があります。料理をする際は軟水の方が適しているでしょう。
また硬水は便秘解消効果が期待できますが、摂取しすぎるとお腹を壊してしまう可能性があります。
まとめ
今回は、軟水と硬水の違い、便秘解消に効果的な水の種類などを紹介しました。軟水と硬水の違いは水に含まれるマグネシウムの量にあります。
また便秘解消を目的とした場合、便を柔らかくする効果があるマグネシウムを多く含んだ硬水の摂取がおすすめです。
ただし、日本人は一般的に軟水を飲む機会が多いことに加え、硬水の飲み過ぎは下痢や腹痛にもつながるため、摂取する際は少しずつ慣らしていくことが大切です。
硬水に興味のある方はぜひミネラル豊富な二千万年水をお試しください。
参考文献
健栄製薬:便秘の解消方法は?
Eヘルスネット:ミネラルとは
神奈川県:軟水・硬水ってなあに?