硬度とは、水1リットルあたりに含まれるマグネシウムとカルシウムの合計量を表す数値のことで、硬度によって軟水や中硬水、硬水に分類されます。
この記事では、硬度の概要や硬水を飲むメリット、硬水を選ぶポイントなどについて解説しています。また、国内で買える硬水の、硬度ランキングも紹介しています。硬水を探している人や硬水に興味のある人はぜひ参考にしてください。
目次
水の硬度とは
水の硬度とは、水1リットルあたりに含まれるマグネシウムとカルシウムの合計量を表す数値のことです。軟水や硬水といった言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、これは、水の硬度によって以下のように分類されたものです。
- 硬度0~178mg/L:軟水
- 硬度179~356mg/L:中硬水
- 硬度357mg/L以上:硬水
わかりやすく言うとカルシウムとマグネシウムが多く含まれている水が硬水となります。ちなみに、軟水は私たちが日常的に飲んでいる水です。
硬水のメリット
硬水を飲むことで、食事だけでは摂取しきれない必須ミネラルを補うことができます。ミネラルとは、マグネシウムやカルシウム、カリウムといった体の維持・調節に欠かせない栄養素のことです。
これらのミネラルは人間の体内では作り出せないため、食べ物や飲み物などから摂取する必要があります。しかし、食事だけでしっかりと摂取することは難しいといえます。
そのような時に役立つのが硬水です。硬水にはマグネシウムやカルシウムなどが豊富に含まれているため、ミネラルの補給に活用できます。
硬水の選び方
硬水と一言でいっても、各社からさまざまな商品が展開されています。そこでここでは硬水を選ぶときのポイントを紹介します。
どのくらいの硬度のものを選ぶべきなのか、初心者はどういった硬水を選ぶべきなのかといった点を取り上げているため、ぜひ参考にしてください。
健康目的なら硬度654mg/L前後のものがおすすめ
硬水は、硬度357mg/L以上の水のことであるため、硬水といっても硬度はさまざまです。そのような中で健康目的で硬水を飲むのであれば、硬度654mg/L前後のものがおすすめです。
これは、栄養素補給と飲みやすさのバランスが取れているためです。
マグネシウムの1日の目標摂取量は以下のようになっています。
- 18~64歳男性:340~370mg
- 18~64歳女性:270~290mg
また、カルシウムの1日の目標摂取量は以下の通りです。
- 18~74歳男性が750~800mg
- 18~74歳女性が650mg
硬度を考慮すると、654mg/L前後(女性であれば546mg/L前後)の水が上記の摂取量に当てはまります。
初心者は中硬水からはじめてみる
硬度の高い硬水は、独特の味わいがあるため、初心者だと挫折してしまう可能性があるでしょう。そのため、最初のうちは、硬度が比較的抑えられている中硬水から飲み始めることをおすすめします。
中硬水は、味と栄養素のバランスが取れているため、初心者でも飲みやすいでしょう。毎日硬水を飲む場合、自分にとって飲みやすいかどうかは非常に重要なポイントです。
硬度はどのくらい?硬水の硬度ランキング
ここでは、おすすめの硬水を硬度の高いものから順に紹介しています。硬水に興味のある人はぜひ参考にしてください。
二千万年水:804mg/L
二千万年水は硬度804mg/Lと、日本トップクラスの硬度となっています。
二千万年水は、約2000万年前の地層から湧き出ていて、群馬県水上町の鈴森の湯を源泉としている、ミネラル豊富な温泉水を活用しています。水上町は、利根川の源流がある町でもあり、日本国内でも名水地として知られている場所です。
カルシウムは320mg/Lで、牛乳瓶約1.5本分の量が含まれています。また、ミネラルの一種であるサルフェートは805mg/L含まれています。こちらは新陳代謝を促す効果が期待できる成分です。
硬度からは想像てきないほどなめらかな口当たりが特徴です。
ヴィッテル:768mg/L
ヴィッテルは、日仏貿易株式会社が提供する硬水で、硬度は768mg/Lとなっています。
ヴィッテルは、フランス北東部のヴォージュ山脈の麓にあるヴィッテルという町で採水されている水です。硬度が高いこともあり、飲んだ時には若干の苦味を感じることはあるかもしれませんが、匂いや舌触りが気になったりすることはなく、飲みやすいでしょう。
ミネラルも豊富に含まれているため、健康目的で硬水を飲みたい人にもおすすめです。
エビアン:304mg/L
続いて紹介するのは、ダノンが提供するエビアンです。エビアンは、日本のスーパーなどでも見かけることが多いことから、飲んだことのある人も多いのではないでしょうか。
エビアンの硬度は、304mg/Lで、これまでの2つと比べると比較的低くなっています。そのため、硬水初心者や中硬水を求めている人におすすめです。
エビアンは、フレンチアルプスに位置するカシャという場所で採水されています。ミネラルを豊富に含みつつも、バランスが取れているため、飲みにくさを感じることはないでしょう。
スーパーやコンビニなどで気軽に購入でき、サイズ展開も豊富である点も特徴です。
SOLAN DE CABRAS:260mg/L
SOLAN DE CABRASは、硬度が260mg/Lの中硬水となっています。先ほど紹介したエビアンよりも硬度が低いため、初心者でも飲みやすいでしょう。
SOLAN DE CABRASは、スペインのべテーカクエンカで採れた水です。ここは紀元前2世紀から採水が行われていたとされる、歴史ある場所となっています。
硬度が低いことから、硬水特有の舌に引っかかるような違和感や飲みにくさはありません。カルシウムやマグネシウムももちろん含まれているため、程よくミネラル分を摂取したい人にもおすすめです。
命の硬水:255mg/L
命の硬水は、三重県松阪市で採水された硬度255mg/Lの水です。国産の硬水としては珍しい中硬水となっています。さらっとした口当たりが特徴であり、舌や喉に引っかかる感覚も少ないため、飲みやすい硬水だといえるでしょう。
また、ミネラルを含んでいることもあり、ほのかにカルシウムの甘みを感じることもできます。クセが強くないため、毎日硬水を飲みたい人にもおすすめです。
まとめ
今回は、水の硬度や硬水を飲むメリット、硬水を選ぶ際のポイント、おすすめの硬水などについて紹介しました。
硬度とは、水1リットルあたりに含まれるマグネシウムとカルシウムの合計量を表す数値のことで、硬度179~356mg/Lの水を中硬水、硬度357mg/L以上の水を硬水といいます。
硬水は、食事だけでは補給しきれないミネラルを補う際に役立ちます。硬度の異なるさまざまな商品が販売されているため、飲み比べながら自分にあったものを選んでください。
国内トップクラスの硬度がありながら、口当たりが良く飲みやすい二千万年水を是非お試しください。
参考文献
ソラン・デ・カブラス:ソラン・デ・カブラスの栄養成分
エビアン:エビアンとミネラル
ヴィッテル:ヴィッテルとは
公益財団法人長寿科学振興財団:マグネシウムの働きと1日の摂取量
厚生労働省:カルシウム